
特定創業支援等事業の「財務」パートを受講しました
みなさん、こんにちは。
創業者の好川です。
先日、福岡市の「特定創業支援等事業」の財務パートを受講しました。
特定創業支援等事業とは、各自治体が行っている「創業に必要な基礎知識」を身につけることができる制度です。
経営・販路開拓・財務・人材育成の4つの講座に分かれており、全て受けることで創業融資や会社設立時の税優遇などを受けられるメリットがあります。
株式会社を設立するときには登録免許税が15万円かかるのですが、受講することで半額が還付され実質半額で法人を設立できるため、多くの方はその目的で受講されていると思います。
しかも福岡市は残り半額も還付されるため、実質登録免許税は無料で設立ができます。
実際私もその目的で受講を始めたのですが、この講座は上記のメリットだけでなく、専門家からの実践的な学びが多く、その点がとても気に入っています。
今回の財務パートでは、エクセルを使ってラーメン店をモデルに損益分岐点の考え方を学ぶという内容でした。もともと、私は経理をやっていて簿記の経験があり、損益分岐点を仕事では使っていました。しかし、自分の事業となると深く考えていなかったのが正直なところです。
講座では、客単価、原材料費、人件費、回転数などの数字を変えることで、どれだけ営業利益にインパクトがあるのか、自分で考えてみるレッスンでした。
食品事業とは項目は違いますが、どの数字を上げ下げすることが損益分岐点に影響するのか、黒字を達成できる要因になるのか、よく考えてみたいと思いました。
また、単年予測として一年間事業を続けるために、創業から毎月いくら稼げて、いくらお金が出ていくのかを整理する作業もありました。多くの方は、創業当初は赤字が続き、運転資金を取り崩しながら事業を進めると思います。
毎月の費用を万単位で予測し、累積赤字がいくらになるのか、年の途中で収支が改善するとしても最も赤字になるタイミングで必要な資金はいくらなのかを考えます。それにより、運転資金をいくら確保すればいいのか事前に予測するという意図です。
面白かったことは二つです。一つ目は、この予測を悲観・普通・楽観シナリオで三つのパターン用意することを勧めていたこと。二つ目は、一ヶ月ごとに自分の予測と実績の誤差を確認する作業を行うよう言っていたことです。この作業により、自分の予測が悲観から楽観のどれに寄っていくのか癖を知ることができますし、毎月予測の精度が上がります。
この講座を受講してみて、数字を使って事業計画を立てることは、意外と楽しいなと思いました。
私はすでに経営・販路開拓を受講しています。講座は個別面談と集団セミナーのどちらかを選ぶことができ、私は過去二回は個別面談で受講しました。
経営講座ではビジネスモデルを事業性、実現性、取り組む意義の大きく三つに分けて、それぞれ問いに答える形で精緻化する作業を学びました。当時考えていたビジネスでは、事業性や実現性が浅く、指摘を受けたことを覚えています。
販路開拓講座では、Bto Cではなく、Bto B向けのビジネスとして捉えて、医療機関や高齢者支援施設でご使用いただけるよう動くべきだという意見がありました。それまで私はオンラインでの販売をメインで考えていたため、貴重な意見でした。
とても有益な内容ですので、みなさんもぜひご興味がありましたら、受講されることをお勧めします。